退職金が出ないところなら絶対転職
退職金はもらえるもの、と思っているかもしれませんが、すべての人がもらえるわけではありません。もし、今の職場で退職金がもらえない場合はどうすればいいのでしょうか。
退職金がもらえるのは50%
退職金は福利厚生の一部です。必ず支払わなければいけない、という規定はないため、退職金制度を設けていない病院もあります。厚生労働省の就労条件総合調査結果の概況によると、医療業界で退職金制度を設けているのは全国の病院のうちわずか50%でした。全企業で見てみると75%は退職金制度を設けているため、医療業界がいかに低いのかが分かります。なぜ、医療業界だけがこれほど低くなっているのでしょうか。それは、ナースは他の職種に比べて転職回数が多いことが原因だと考えられています。
ナースは入れ替わりが激しいので、そのたびに退職金を支払っていたら病院側が大変なことになる、ということでしょう。また、一般企業でもそうですが、小さな企業よりも大きな企業ほど退職金制度が整っています。医療業界では大学病院などのような大きな病院よりも個人クリニックなど小さな病院の方が圧倒的に多いため、退職金制度がない割合が高いのもやむを得ないのかもしれません。
退職金がもらえなかったらどうする?
もし、今働いている病院に退職金制度がないのであれば転職するしかありません。退職金が目当てで働いている人はほとんどいないと思います。仕事にやりがいを感じている、働きやすい、今の病院でやりたいことがある、など様々な理由で働いていることでしょう。ですが、定年後のことを考えると、退職金を少しでももらえる方が安心するはずです。やりがいのある仕事を続けたい気持ちは分かりますが、今後のことを考えると、退職金がもらえる病院で働いた方がいいでしょう。
退職金が相場よりも少ない場合は?
今働いている病院でも退職金がもらえるからといって安心してはいけません。退職金は病院が采配するため、場合によっては金額が相場よりも低く設定されていることがあります。より多くの退職金をもらいたいのであれば、退職金制度の整った病院に転職して長く働くことです。
また、勤続年数によってもらえる金額も異なるため、病院の退職金制度もしっかり確認しておくことも大切です。「年度末の方が多くもらえる」「あと1年働いたら金額が大きくアップする」などタイミングを見逃さないようにしましょう。